東京・横須賀美術館巡り② 横須賀美術館('10.12.19 Sun)
まだ18日に行った美術館を1ヶ所しか紹介していないのですが、次の日に行った横須賀美術館の会期が終了間近なので先に紹介しますね。

横須賀美術館にはいくつかの行き方があるのですが、私たちは京浜急行で浦賀まで行き、そこから観音崎行きのバスに乗り「観音崎」で下車し、歩いていきました

海沿いを約5分ぐらい歩いたのですが、冬の海はやっぱり寒いですね(笑)。
でも、前は海、後ろは山のこの美術館は広々として気持ち良さそうです

こちらでは、「ラファエル前派からウィリアム・モリスへ」展('10.10.30~12.26まで。観覧料1000円)が開催されています。
ラファエル前派の絵画は大好きで、今回東京まで行くからにはこの展覧会は絶対はずせないと思っていたのです。

ラファエル前派の画家の代表作が来ているという展覧会ではなかったのですが、ロセッティ、バーン=ジョーンズ、ホルマン・ハント、ジョン・エヴァレット・ミレイにウィリアム・モリスとラファエル前派の代表画家の作品は一揃い揃ってました。
珍しかったのは、ラファエル前派の思想的元になったラスキンの作品も紹介されていたことです。
本を置かれても読めないのですが(笑)、ラファエル前派を理解する上ではずせないラスキンの著書をちゃんと展示しているところがプロだなと思いました

私の好きなロセッティの作品が多く展示されていたのはうれしかったのですが、チョークによる習作が多く、水彩画が少なかったのがちょっと残念でした。
でも、その習作はどれもものすごく美しく、良かったのですけどね。
水彩画では、「マリ・ゴールド」の黒猫がめちゃかわいかったですし、「レディ・リリス」は艶のある金髪の髪が印象的な作品でした。
「レディ・リリス」は、額に作品についての説明が書いてあるのが面白かったです。

バーン=ジョーンズは、「プシュケを救い出すクピド」が良かったです。
禁じられた箱を開け、深い眠りに陥ったプシュケをクピドが助ける場面を描いた作品だそうですが、クピドの助けるつもりはなかったが見過ごすことが出来なかったという表情と、プシュケのうれしさと悲しさの入り混じった表情、それにお互いを掴む手の表情が絵をドラマチックにしています。
2人の感情の盛り上がりが伝わるような絵でした
。
ミレイの「めざめ」は、白いベッドカバーがやけにリアルに描写されている絵で、目を惹きました。
現実的な女の子でしたが、かわいかったです。
ハントの女性は、ロセッティの彫像的で幻想的な女性とは違い、存在感のある現実的な女性ですね。
キリストも健康的なイケメンに描かれています(笑)。
モリスの良さがでるのは、やはりテキスタイルですよね。
モリスのデザインが満載の部屋なら、オシャレだろうなと思いますね。
そうそう、バーン=ジョーンズデザインのタペストリー「東方三博士の礼拝」、これは見逃すことはできませんよ。
織物なのに、まるで絵画のようにバーン=ジョーンズの世界を見事に作り上げています。
是非チェックしてくださいね
図録は2300円です。
どこの図録も、もう少し安くして欲しいな。
絵画からデザインまで、ラファエル前派の一連が楽しめる展覧会でした。
楽しかったです
ラファエル前派を観た後は、常設展「平成22年度第4期所蔵品展」(前期'10.12.18~'11.3.6、後期'11.3.8~4.3まで)も観てきました。
岸田劉生、佐伯祐三、国吉康雄、岡鹿之助、林武、松本俊介など有名な画家の絵が揃ってますが、どれも濃い絵ですね~。
小野竹喬や山本丘人の日本画の掛軸や屏風にホッとしました(笑)。
好みは別として、常設展もボリュームがあり、見応えがありました。

この美術館は屋上にも行けるということだったので、ちょっと行ってみました。
海が見えて気持ちがいいですね~
外に出てみると、「森の散歩道」につながっていると書いてあったので、散策がてら歩いてきました。

なんか原生林みたいな感じで、木の根がすごいのもありました。
5分ぐらい歩いたら、三軒家砲台跡もありました。
レンガで組まれています。
この砲台は、明治27年に着工し明治29年に完成。
昭和9年に廃止されたそうです。
27加砲が4門、12加砲が2門の砲台で地下庫、見張り台、井戸などがあったそうです。
地下庫らしいものは、今も見れましたよ。

三軒家園地では、カッパさんがいました(笑)。
満開の椿の木もありましたよ。
きれいでした

森の散策の後は美術館に戻り、谷内六郎館に行きました。
こちらでは、「週刊新潮 表紙絵展 1975」('10.12.18~'11.4.3まで。常設・谷内六郎展のみは、観覧料300円)が開催されていました。
週刊新潮といえば、「週刊新潮はただいま発売中です」というCMと、この谷内六郎の表紙絵をある程度の年齢の人ならすぐ思い出されると思います
私も雑誌は読んだ覚えはないのですが、雑誌名と絵だけは知っています。
谷内六郎は、1956年から26年間の間、週刊新潮の表紙絵を担当されたそうです。
その原画は1300枚。
すごいですね~。
今回その作品を初めてしっかりと観たのですが、谷内六郎の週刊新潮の表紙って、絵だけでなく「表紙の言葉」も書かれていたんですね。
絵もかわいいのですが、その文章がすごく良いのです。
物事を感じる感性が、良い意味で子どもの感覚を忘れず、素直な気持ちで書かれており、思わず「そうそう」と顔がほころんでしまいます
それを読むと、絵も一層かわいく思えるんですよね。
今回は1975年の雑誌に載った表紙絵の展覧会で、この展覧会の図録はなかったのですが、コレクションの中から120点を選んだ図録があったので購入しました。
1200円ですよ、安い!
展覧会も良かったですし、図録も安くてうれしくなりました
横須賀美術館、ちょっと遠かったですがいろいろ楽しめ充実していました。
行って良かったです
横須賀美術館
住所:横須賀市鴨居4-1 TEL:046-845-1211
開館時間:4月~5月、10月~3月は10時~18時、6月~9月の平日・日曜は10時~19時、6月~9月の土曜とゴールデンウィーク(4/29~5/5)は10時~20時 休館日:第1月曜(祝日の場合は開館)

横須賀美術館にはいくつかの行き方があるのですが、私たちは京浜急行で浦賀まで行き、そこから観音崎行きのバスに乗り「観音崎」で下車し、歩いていきました


海沿いを約5分ぐらい歩いたのですが、冬の海はやっぱり寒いですね(笑)。
でも、前は海、後ろは山のこの美術館は広々として気持ち良さそうです


こちらでは、「ラファエル前派からウィリアム・モリスへ」展('10.10.30~12.26まで。観覧料1000円)が開催されています。
ラファエル前派の絵画は大好きで、今回東京まで行くからにはこの展覧会は絶対はずせないと思っていたのです。

ラファエル前派の画家の代表作が来ているという展覧会ではなかったのですが、ロセッティ、バーン=ジョーンズ、ホルマン・ハント、ジョン・エヴァレット・ミレイにウィリアム・モリスとラファエル前派の代表画家の作品は一揃い揃ってました。
珍しかったのは、ラファエル前派の思想的元になったラスキンの作品も紹介されていたことです。
本を置かれても読めないのですが(笑)、ラファエル前派を理解する上ではずせないラスキンの著書をちゃんと展示しているところがプロだなと思いました


私の好きなロセッティの作品が多く展示されていたのはうれしかったのですが、チョークによる習作が多く、水彩画が少なかったのがちょっと残念でした。
でも、その習作はどれもものすごく美しく、良かったのですけどね。
水彩画では、「マリ・ゴールド」の黒猫がめちゃかわいかったですし、「レディ・リリス」は艶のある金髪の髪が印象的な作品でした。
「レディ・リリス」は、額に作品についての説明が書いてあるのが面白かったです。

バーン=ジョーンズは、「プシュケを救い出すクピド」が良かったです。
禁じられた箱を開け、深い眠りに陥ったプシュケをクピドが助ける場面を描いた作品だそうですが、クピドの助けるつもりはなかったが見過ごすことが出来なかったという表情と、プシュケのうれしさと悲しさの入り混じった表情、それにお互いを掴む手の表情が絵をドラマチックにしています。
2人の感情の盛り上がりが伝わるような絵でした

ミレイの「めざめ」は、白いベッドカバーがやけにリアルに描写されている絵で、目を惹きました。
現実的な女の子でしたが、かわいかったです。
ハントの女性は、ロセッティの彫像的で幻想的な女性とは違い、存在感のある現実的な女性ですね。
キリストも健康的なイケメンに描かれています(笑)。
モリスの良さがでるのは、やはりテキスタイルですよね。
モリスのデザインが満載の部屋なら、オシャレだろうなと思いますね。
そうそう、バーン=ジョーンズデザインのタペストリー「東方三博士の礼拝」、これは見逃すことはできませんよ。
織物なのに、まるで絵画のようにバーン=ジョーンズの世界を見事に作り上げています。
是非チェックしてくださいね

図録は2300円です。
どこの図録も、もう少し安くして欲しいな。
絵画からデザインまで、ラファエル前派の一連が楽しめる展覧会でした。
楽しかったです

ラファエル前派を観た後は、常設展「平成22年度第4期所蔵品展」(前期'10.12.18~'11.3.6、後期'11.3.8~4.3まで)も観てきました。
岸田劉生、佐伯祐三、国吉康雄、岡鹿之助、林武、松本俊介など有名な画家の絵が揃ってますが、どれも濃い絵ですね~。
小野竹喬や山本丘人の日本画の掛軸や屏風にホッとしました(笑)。
好みは別として、常設展もボリュームがあり、見応えがありました。

この美術館は屋上にも行けるということだったので、ちょっと行ってみました。
海が見えて気持ちがいいですね~

外に出てみると、「森の散歩道」につながっていると書いてあったので、散策がてら歩いてきました。


なんか原生林みたいな感じで、木の根がすごいのもありました。
5分ぐらい歩いたら、三軒家砲台跡もありました。
レンガで組まれています。
この砲台は、明治27年に着工し明治29年に完成。
昭和9年に廃止されたそうです。
27加砲が4門、12加砲が2門の砲台で地下庫、見張り台、井戸などがあったそうです。
地下庫らしいものは、今も見れましたよ。


三軒家園地では、カッパさんがいました(笑)。
満開の椿の木もありましたよ。
きれいでした


森の散策の後は美術館に戻り、谷内六郎館に行きました。
こちらでは、「週刊新潮 表紙絵展 1975」('10.12.18~'11.4.3まで。常設・谷内六郎展のみは、観覧料300円)が開催されていました。
週刊新潮といえば、「週刊新潮はただいま発売中です」というCMと、この谷内六郎の表紙絵をある程度の年齢の人ならすぐ思い出されると思います

私も雑誌は読んだ覚えはないのですが、雑誌名と絵だけは知っています。
谷内六郎は、1956年から26年間の間、週刊新潮の表紙絵を担当されたそうです。
その原画は1300枚。
すごいですね~。
今回その作品を初めてしっかりと観たのですが、谷内六郎の週刊新潮の表紙って、絵だけでなく「表紙の言葉」も書かれていたんですね。
絵もかわいいのですが、その文章がすごく良いのです。
物事を感じる感性が、良い意味で子どもの感覚を忘れず、素直な気持ちで書かれており、思わず「そうそう」と顔がほころんでしまいます

それを読むと、絵も一層かわいく思えるんですよね。
今回は1975年の雑誌に載った表紙絵の展覧会で、この展覧会の図録はなかったのですが、コレクションの中から120点を選んだ図録があったので購入しました。
1200円ですよ、安い!
展覧会も良かったですし、図録も安くてうれしくなりました

横須賀美術館、ちょっと遠かったですがいろいろ楽しめ充実していました。
行って良かったです

横須賀美術館
住所:横須賀市鴨居4-1 TEL:046-845-1211
開館時間:4月~5月、10月~3月は10時~18時、6月~9月の平日・日曜は10時~19時、6月~9月の土曜とゴールデンウィーク(4/29~5/5)は10時~20時 休館日:第1月曜(祝日の場合は開館)
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