東京・横須賀美術館巡り① 東郷青児美術館 「所蔵作品展」('10.12.18 Sat)

TVの日曜美術館を見ていたら、ゴッホ展の紹介をしていました。
関西に来るかなと思っていたら、名古屋と福岡だけで関西には来ない

うーん、観たいけど東京は遠いな~、どうしようかな~と考えているうちにどんどん日が経ってきてしまい、他の展覧会も行きたいのがあったので、急遽新幹線に乗って一昨日、昨日(12/18、12/19)と美術館巡りしてきました


最初に行ったのは、新宿にある損保ジャパン東郷青児美術館です。

損保ジャパン本社ビルの42階にあります。

42階まで上ると見晴らしがいいですね~。
今建築中の東京スカイツリーも見えましたよ。
高いですね。

このロビーの奥が美術館の入口になっています。
今回の展覧会は、所蔵作品展('10.11.20~12.26まで。観覧料500円)です。

まず最初は、この美術館の名前にも付いている東郷青児の作品が28点が展示されていました。
ほとんどが観た絵だったのですが、初期の「自画像」から晩年の「鳥と少女」まで年代順に並んでいたので、東郷青児の暗く重く硬い絵から、明るく白くまろやかな絵に移る変遷がわかる展示になっており、興味深かったです。
なんか、久しぶりに東郷青児のみの展覧会が観たくなりました

それにしても、1914年作の「自画像」、デビルマンの不動明くんの顔に似ていると思うのは私だけでしょうか(笑)。
東郷青児のコーナーの次は、今回の私のお目当ての山口華楊の作品が展示されている日本画のコーナーです。

今回、このチラシの絵を楽しみに観に来たのです。
この作品の名前は「幻化」です。
草の色が美しい野原で、2匹の狐が遊んでいるのでしょうか。
狐の表情の精悍さ、毛並みのふわふわ感がすごく魅力的な作品です。
良かったですよ~

狐が光っているので、月夜のようにも見えますし、少し雨が降っているようにも見えます。
そんな幻想的な風景の中で、この2匹が飛び回っているのを見ると、あまりの美しさに幻か?ときっと思うと思います。
うっとりするような落ち着いた美しい絵で、観に来た甲斐がありました

このコーナーでは、華楊の作品がもう1枚、それと奥村土牛、東山魁夷、平山郁夫の作品が展示されていましたが、どれも静かで凛とした美しさのある絵ばかりでした。
やっぱり日本画はいいですね

これに比べて、日本の洋画コーナーは、重く濃いタッチの絵が多かったですね。
今回は日本画の方に軍配があがります(笑)。
海外の作家の分は、ルオーの「悪の華」のエッチングの連作、グラン・モーゼスという画家の作品が多く展示されてました。
グラン・モーゼスという画家は、私は知らないのですが、素朴派のアンドレ・ボーシャンに似た絵でした。
どちらが先かとか知らないのですが、何か関わりがあるのでしょうかね?
この美術館のルノワールの「浴女」は、まだ女性がプクプクまでいってませんし(笑)、色も青色が効いていて美しかったです。
そして、この美術品の目玉であるゴッホの「ひまわり」が、セザンヌとゴーギャンの作品を脇画にして、別室で展示されています。
この部屋は、やっぱりすごい貫禄ですね(笑)。
深く落ち着いた色の青をバックに、レモン色の「ひまわり」が飾ってあると、黄色が落ち着いた色に見え、鮮やかですがひまわりが光っているように見えます。
展示の仕方が上手いですね

セザンヌの静物画は定評がありますし、ゴーギャンの作品は、紅葉のじゅうたんのような色使いでした。
どちらの絵も、同じく青のバックに良く映えて良かったです。
久しぶりの東郷青児美術館、いい絵がいっぱい観れて楽しかったです

東京展覧会巡り、幸先良さそうです

損保ジャパン東郷青児美術館
住所:東京都新宿区西新宿1-26-1損保ジャパン本社ビル42階 TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
開館時間:10時~18時(入館は17時半まで) 休館日:月曜
スポンサーサイト