奈良学園前 大和文華館 「大和文華館の日本絵画」展('10.10.10 Sun)


中野美術館で珠玉の作品を楽しんだ後、蛙股池をはさんだ向かいにある大和文華館に行ってきました。
この美術館は、開館50周年ということでリニューアル工事をされていたのですが、その工事が終了し、2010.10.2にリニューアルオープンされたのです。
この美術館に行ったのはだいぶん前なので、前の状態をほとんど覚えていませんが、チケット売場の前に大きな駐車場があります。
この日も大型バスやタクシーが続々と来ていました。

今回の展覧会は、「開館50周年記念名品展Ⅰ 大和文華館の日本絵画」展('10.10.2~12.26まで。前期10/2~11/14、後期11/16~12/26まで。入館料600円)です。


チケットを買った後、建物のところまで歩くのですが、四季折々の草木が楽しめるようになっています。
この時はあまり花は咲いていませんでしたが、赤松がきれいでした。


お天気が良かったので、歩いていても気持ちが良かったです。
そぞろ歩きしているうちに海鼠壁(なまこかべ)の建物が見えてきました。
この建物は、吉田五十八(いそや)という人の設計だそうです。
きれいですね

中は撮影禁止なのでお見せできませんが、木がベースの廊下を通って展示会場に行きます。
展示会場の真ん中には、竹が植わっている庭があり、和風で美しい美術館です。


その会場に負けないほど、展示品も美しかったです。
国宝の「寝覚物語絵巻」は、だいぶん色が褪せていましたが、元は美しかっただろうなと思いました。
重文の「笠置曼荼羅図」は、十三重塔が立派で色もきれいです。
鎌倉時代の「文殊菩薩像」は、若くて賢そうな文殊さまでした。
金色の目の獅子ともどもかっこいいです

文清筆の「維摩居士像」は、憂い顔ですが芯の強そうな雰囲気のある絵ですねぇ。
国宝の「婦女遊楽図屏風」は、チラシ左の上の絵なのですが、えらくしっかりと描かれた絵で南蛮風な感じがします。
中にはトランプで遊んでいる女性も描かれていて、バタ臭いです(笑)。
尾形光琳や弟の乾山の作品は、とびきり美しくて良かったです。
尾形兄弟の作品はどちらも全期間展示されますので、皆さんも是非観てみてくださいね

酒井抱一の「瓶花図」は、花の部分が抱一らしい作品です。
琳派の絵は、やはりいいですね。
本阿弥光悦の「新古今集和歌色紙」も、オシャレですね~。
やっぱりこの人の書く字はアートです。
岡田為恭の「春秋鷹狩茸狩図屏風」は、大和絵らしい屏風です。
必死で茸(松茸?)を採ろうとしている場面設定などがリアルです。
この美術館の良いところは、展示品の位置が見る側と近いので、詳細に観ることができることだと思います。
上記の屏風もゆっくりじっくり観れて良かったです

ミュージアムショップに行くと、今回の展示品を含めた「名品図録」というのが2100円で売っていました。
日本画だけでなく工芸品なども載っていましたので、次回以降にも使えそうです。

次回の展覧会は、日本工芸展(1/6~2/13まで)です。
こちらも興味がありますね。

外に出て駐車場付近に、こんな建物がありました。
文華ホールといって、辰野金吾によって設計された奈良ホテル・ラウンジの一部を移築したものだそうです。
一度中に入ってみたいですね。
大和文華館、なかなかいいものが揃えてありました。
雰囲気もいいですし、お気に入りの美術館の一つになりそうです

大和文華館
住所:奈良市学園南1-11-6 TEL:0742-45-0544
開館時間:10時~17時(入館は16時まで) 休館日:月曜(但し、祝日の場合は翌日休館)、年末年始、展示替期間
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