京都高島屋 第57回日本伝統工芸展 京都展('10.10.16 Sat)

京都高島屋さんで「第57回日本伝統工芸展 京都展」('10.10.13~10.18まで。入場無料)が開催されています。
この展覧会、スゴイです。
社団法人日本工芸会が毎年開催する国内最大規模の公募展で、陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸の7部門で入選した作品がずらりと勢揃いした展覧会です。
どれも、スゴイ!
手法は伝統を踏まえているのでしょうが、感覚はやはり斬新で現代的です。
どれも美しかったのですが、この日は清水三年坂美術館に先に行ってきたので(その記事は後日アップ予定)、私は諸工芸部門の七宝作品などに惹かれました

また、重要無形文化財保持者の人形作家・林駒夫さんのところで人形制作の講習会が開かれ、選らばれた受講生が2年間にわたって受けた講習会で1体の舞妓人形を完成させる過程を撮ったビデオが流されており、それを見たため、人形部門にも興味を持ちました。
その講習会で作られた受講生の作品展示もされていました。
人形を作り上げる上で重要なのは、ものの本質を見極めそれを表現すること、それにはものすごく対象を観察する必要があるんだなと思いました。
書くのは簡単ですが、作るのは難しい!
受講生といってもベテランさんのようで、できあがった皆さんの作品はどれも良かったのですが、制作過程のビデオと作品を見てみると、本当に難しいことがよくわかります。
人形だけでなくどの工芸作品でも、自分の考えを無から有にして表現することはかなり難しいことだと思います。
だからこそ、それができた時の喜びも一入なのだとは思いますが、大変なことですよね。
苦労とたゆまぬ日々の研鑽の上に作られた計334点もの力作は、観る人それぞれが興味を持つ部門は違うと思いますが、どれも素晴らしくて感心させられるものばかりです

この展覧会は、明日(10/18)までです。
今日(10/17)の14時からは人形の林駒夫さん、15時からは金工の三好正豊さん、明日(10/18)の14時からは諸工芸の渡邊明さんによる列品解説があるみたいです。
作家さん自らが解説してくださると、また違う見方ができて興味も深まると思いますよ。
図録は2100円でした。
入場無料ですし、行かれるときっと自分のお気に入り作品が見つかると思います。
日本の伝統工芸は今も十分世界に誇れるなと感心するとともに安堵しました。
美しい工芸品の数々が堪能できるこの展覧会、オススメします

なお、この展覧会は全国を巡回するみたいです。
来年大阪高島屋さんにも来るみたいですので('11.3.10~3.15の予定)、私ももう一度観に行こうかな

京都高島屋
住所:京都市下京区四条通河原町西入真町52番地 TEL:075-221-8811
開場時間:10時~20時(最終日は17時まで。入場は各閉場の30分前まで)
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