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宝塚市 清荒神清澄寺

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 昨日は先に境内にある鉄斎美術館の方を紹介しましたが、今日は本体である清荒神の方を紹介しましょう。
 ということで、またまた山門から始めさせていただきます(笑)。

 山門の手前に、「日本第一清三寳大荒神王」と書かれた石標が建っています。
 これは宇多天皇より賜った称号だそうです。

 宇多天皇といえば、菅原道真を重用したけど、肝心な時に道真を助けることができなかったため、道真は大宰府に左遷させられる羽目になったんですよね。

 清荒神 清澄寺(きよしこうじん せいちょうじ)は、宇多天皇の創意による勅願寺として創建されたお寺です(宇多天皇の勅願寺としては、京都の仁和寺もあります)。
 曼陀華の香木で刻んだ大日如来をご本尊とし、比叡山の高僧静観僧正を開山の祖とし、真言宗東寺の益信僧都を導師として開創されました。
 益信僧都は、この地に荒神尊を祀り、仏法守護、三宝(仏・法・僧)の加護を祈ったところ、社前にあった榊の木に、荒神尊の御影が現出したそうです。
 宇多天皇はこの報告を受けて、「日本第一清荒神」の称号を下賜されたそうです。
 この榊の木は「荒神影向(こうじんようごう)の榊」といい、現在もありますが、なんとなく撮影するのは憚られたので、写真はありません。スミマセン。

 1183年、源平合戦で諸堂は焼失したそうですが、源頼朝により再興されたそうです。
 ですが、さらに400年後、織田信長に反旗を翻した荒木村重の伊丹の合戦で再び炎上したのですが、現在の地にある荒神社のみ難を逃れ、昭和22年真言三宝宗を開き、清荒神清澄寺として、新しく法幢をかかげられたそうです。
 なので、お寺の建物自体は新しいものが多かったです。

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 本堂の前に大きなお地蔵さまがいらっしゃいました。
 一願地蔵尊といい、頭上にまで水を掛けて一つの願いを念ずれば、ご利益があると言われています。
 この日も願掛けされている人がいらっしゃいました。

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 こちらが本堂です。
 正面には御本尊の大日如来像、向かって左に不動明王像、右に弘法大師像が祀られていました。
 内陣には入ることは出来ませんが、常時開帳されているので、外から大日如来さまを拝ませていただけます。

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 本堂の右横から奥に進むと、鉄斎美術館があり、更に奥には龍王滝という小さな滝もあります。
 滝の正面左の岩肌には、不動明王さまがいらっしゃると看板に書いてありましたが、私がいる位置からは残念ながら見えませんでした。
 ここでも熱心に拝んでられる人がいらっしゃいました。

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 戻って、本堂の左横に道があり、上っていくと宝稲荷社があり、その辺りから今度は下りになり、役の行者を祀る行者堂があり、その横に火箸がいっぱい納められている火箸納所がありました。
 山門からまっすぐ進むと本堂があるのですが、本堂に行く手前の左側に拝殿(天堂)があり、ここはそちらの敷地内みたいです。
 私達は先に本堂に行って、後で拝殿に行こうと思っていたのですが、どうやら正面からではなく、側面から入ってしまったみたいです。

 拝殿では、三宝荒神王、大聖歓喜天(聖天)、十一面観世音菩薩他、福徳を授ける諸神諸仏が祀られているのですが、三宝荒神王は、不浄や災難を除去する神とされることから、火と竈の神として信仰され、かまど神として祭られることが多いそうです。
 こちらでは厄年の人が火箸で厄をつまみ出してもらうということで、納められた火箸がここにいっぱいあるのだそうです。
 見たとき、まだ新しそうな火箸がなんでこんなにあるのかな?と思いましたよ(笑)。

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 奥には龍王堂、眼神堂等があり、初めの方でお話した荒神影向の榊を見て、拝殿正面に出てきました。

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 拝殿への敷地の入口には狛犬さんがいましたので、写真撮影をお願いしたところ、快く(?)ポーズを決めてくれました(笑)。

 写真はありませんが、狛犬さんの近くには大きな布袋さんもいらっしゃいましたよ。

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 この後、史料館に行きました。
 この時は、「金工の美 香取正彦」展('10.7.1~9.28まで。8月10日~8月16日は夏期休館。9:30~16:30まで。入館料無料)やっていました。
 梵鐘や密教法具などを作られる鋳金工芸作家さんだそうです。
 展示数が少なく、もう少しあればうれしかったんですけどね。
 この建物自体は、池苑が臨める、落ち着いた雰囲気の建物でした。

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 そして最後に池苑です。
 池泉回遊式庭園で、江戸時代初期~中期に作成されたと言われています。
 いろんな石が配された美しい庭園でした。
 
 この日はそんなに人は多くなかったのですが、各所各所で皆さん熱心に拝んでられました。
 ご利益があるというだけでなく、人々の身近な信仰の対象として大切にされているのお寺なのだなと思いました。
 それと、さすがは芸術に造詣が深いお寺だけあって、単に建物が新しいからという理由だけではなく、お寺自体が調和の取れた整然として美しい佇まいです。
 三宝荒神は、神仏習合の宗教ですし、もしかしたら、今度は宗教と芸術の融合を目指してられるのかもしれないなと感じた清荒神さんでした

清荒神清澄寺
 住所:宝塚市米谷字清シ1番地 TEL:0797-86-6641
 (御朱印等の受付は、多分9時~17時まで)
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