美術館「えき」KYOTO 「浮世絵 にゃんとも猫だらけ展」('10.6.27 Sun)

話は少し前後しますが、京都国立近代美術館で「稲垣仲静・稔次郎兄弟展」を観た後、京都駅の伊勢丹7階にある美術館「えき」KYOTOに行ってきました。
こちらでは、「浮世絵 にゃんとも猫だらけ展 -歌川国芳を中心に-」('10.6.16~7.11 日曜まで。入館料700円)をやっています。
最近、会期終了ギリギリに行く展覧会が多かったのですが、久しぶりに余裕で行けました(笑)。
この展覧会は、テーマが面白かったな~。
「にゃんとも猫だらけ」というだけあり、必ず絵のどこかに猫がいます。
すぐにどこにいるかわかる絵もあれば、パッと見ではわからないものもあり、会場に観に来ている人は猫がどこにいるのかを楽しそうに探していて、皆笑顔でした

もちろん、私もその一人です(笑)。
それにしても、先入観ってすごいですね。
私は、浮世絵は大好きなんですが、今回は展覧会名から猫がメインと勝手に思い込んでたんでしょうね。
浮世絵そのものを観るというよりは、猫を見るだけで満足してしまい、絵の全体像はあまり見てなかったような気がします。
これが、浮世絵名品展とかいう展覧会だったら、絵の中に猫がいたとしても浮世絵メインで見ていただろうな。

ということで、猫に気を取られてあまりしっかり観ていないのですが、良い作品がたくさんありましたよ。
歌川国芳中心にというだけあり、国芳の作品が多かったのですが、国芳の作品は洒落っ気のきいたものから、芝居の中の妖怪猫まで幅広い作品が展示されており、改めて国芳はすごいなと思いました。

私の好きな月岡芳年の作品もありました。
さすがは芳年で、芳年の作品は猫より人物像に目が行きます。
というか、猫は着物の柄に使われてたりしてたんですけどね。
でも、やっぱり芳年の美人画の前には、猫はサブになってしまいますね。
鈴木晴信から明治の(浮世)絵師まで、幅広い画家の作品が揃ってました。
浮世絵の中の猫って、顔の表情より仕草や動作が面白いものが多かったです。
寒いからか、着物の裾の中に入ったり、イタズラをして植木鉢を割って逃げていたり(笑)。
描かれている猫は、短い尻尾の三毛猫が多かったです。
この頃の猫って、三毛猫が多かったんでしょうかね?
皆、バンダナみたいな首輪をつけてもらい、可愛がってもらってたんでしょうね。
微笑ましかったです

展覧会が面白かったので、図録も欲しかったのですが、B6版でパンフレットみたいな厚さしかないのに1500円でしたので、今回は見送りました。
全作品カラーなのはうれしいのですが、このサイズで1500円はちょっと高いです。
約120点の浮世絵版画が展示されており、猫好きな方にも、浮世絵好きな方にも、オススメの展覧会です。
両方好きな人なら更に楽しめますよ

美術館「えき」KYOTO
住所:京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 JR京都伊勢丹7階隣接 TEL:075-352-1111(大代表)
開館時間:10時~20時(最終日17時まで。入館各30分前まで)
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