奈良 大和郡山 松尾寺前編('10.6.19 Sat)

東明寺の拝観の次に向かったのは、松尾山松尾寺(まつのおさんまつおでら)です。
一旦、「横山口」のバス停に戻り、そこから「大和小泉駅」行きか「法隆寺」行きの奈良交通バスに乗って「松尾寺口」で下車。
そこから約2kmです。
道は舗装された広い道で歩きやすいのですが、これがなかなかしんどい(笑)。
はじめは緩やかな坂道だったのですが、だんだんと傾斜がきつくなってきます



まだかなまだかなと思いながら歩いていたら、やっと山門に着きました。
でも、そこから更に石段が続きます


石段を上ったところに、重文の本堂があります。
松尾寺は、舎人親王が「日本書記」を編纂した時42歳の厄年だったため、日本書紀の完成と舎人親王ご自身の厄除けの願いを込めて建立されたお寺で、日本最古の厄除け霊場だそうです。
舎人親王といえば、先ほど行った東明寺の開祖でもあります(東明寺の記事はこちら)。
舎人親王は、この辺りに生活の基盤を持っていたんでしょうかね?
宗派は、真言宗醍醐派の別格本山です。
本堂に安置されているご本尊の厄除け観音は、千手千眼観世音菩薩さまだそうですが、秘仏だそうでお厨子は閉まっていました。
前方に進むと、行者堂、阿弥陀堂、七福神堂が並んでいますが、今回御開帳されているのは七福神堂と行者堂です。

阿弥陀堂の辺りで拝観料300円を支払い、七福神堂にお参りさせていただきました。
こちらには、弘法大師作といわれている大黒天さま(重文)がいらっしゃいます。
大黒天は、日本の七福神のふんわりとした優しいイメージの大黒さまのお姿ではなく、インドのヒンドゥー教のシヴァ神の化身である武神マハーカーラに近いお姿だそうで、顔立ちがキリリとしています。
日本最古の大黒さまということで、日本三大黒の1つだそうです。
その大黒天さまの両脇に、金剛界大日如来さまと胎蔵界大日如来さまがいらっしゃいます。
脇侍が大日如来さまなんて珍しいですよね。
やはり、この大黒さまが弘法大師作だからでしょうかね。
大日如来さまの両脇には、他の七福神さまがいらっしゃいましたが、七福神は大黒さまを含めて計6体しかいらっしゃらなかったです。
誰がいらっしゃらなかったのかわかりませんが、福禄寿と寿老人が同体なので計6人なのでしょうか?
あと、聖徳太子像もありました。壮年の太子像でした。

次は、特別御開帳中('10.6.1~6.30まで)の行者堂です。
中には座位姿の大きな役の行者さまがいらっしゃいます。
室町時代の寄木造りで、日本最大の役の行者さまだそうです。
彩色が美しい前鬼・後鬼やお不動さんなども一緒で、まるで役の行者ファミリーによる「役の行者ワールド」を見せていただいたような感じです。
圧倒されました。
一生懸命歩いて来た甲斐があったなと思えるほど良かったです!


外に出ると、きれいな三重塔もありました。

大きな岩に、行者さまやお不動さまたちがいらっしゃいました。

このお寺は、バラもきれいなんですよ。
もう盛りは過ぎていましたが、まだきれいに咲いていました。
次回は、きれいに咲いていたバラの紹介を中心に、もう少し松尾寺についてお話させていただきますね

松尾寺
住所:奈良県大和郡山市山田町683松尾山 TEL:0743-53-5023
拝観時間:9時~16時
スポンサーサイト