橿原考古学研究所附属博物館「大唐皇帝陵」展('10.6.5 Sat)
6月5日に、奈良に行ってきました。
唐招提寺の鑑真和上・御影堂障壁画の特別開扉と、薬師寺の玄奘三蔵院伽藍の壁画展、東塔特別開扉を拝観しにいったのですが、その帰りに、このブログのコメントでお勧めいただいた奈良県立橿原考古学研究所附属博物館の「大唐皇帝陵展('10.4.24~6.20 日曜まで。入館料1200円)」にも行ってきました。
展覧会の方は会期があるので、先に紹介させていただきますね。

私たちは唐招提寺や薬師寺からだったので、橿原考古学博物館へは近鉄の西ノ京駅から畝傍御陵前(うねびごりょうまえ)駅で下車して行きました。
畝傍御陵前からだと、徒歩5分ぐらいで行けますし、ところどころに道案内もあってわかりやすかったです。

橿原考古学研究所附属博物館へは、大昔に行ったことがあるきりで久しぶりなのですが、なんかだいぶんきれいになったような(笑)。
玄関には、今回の展覧会「大唐皇帝陵展」に展示されている、ポロをしている壁画の絵が描かれています。
中に入っていろいろ観たのですが、やっぱり中国の皇帝陵は規模が大きいですね
。
「山に因りて陵と為す」といわれているように、唐陵の多くは山全体を陵としているため、中の墓室も広くて、その分壁画も大きくて多い。
キトラ古墳や高松塚古墳の四神の壁画を見たとき、思ったより小さいなと思ったのですが、今回の展覧会で展示してあった恵陵出土の青龍と白虎の壁画の模写は、龍も虎も体長6mですからね~。
すごいです。
でも、描かれている絵自体は、キトラや高松塚の壁画によく似てました。
キトラや高松塚の壁画は、唐の時代の影響を受けていることは明らかでしょうね。

今回展示の恵陵の出土物では、色や造形の美しい俑(よう。墓所に納められる古代中国の人形)が多かったです。
チラシにある「跪拝俑」や、馬に乗った女性の「加彩騎馬女子俑」など珍しかったです。
中国のこの時代、女性も馬に乗っていたんですね。
もしかして、主の遠征の時など、女性も一緒に馬に乗ってついていったのでしょうか?
「加彩男装女子立俑」というのもありましたよ。
この時代の女性は、男性並みに活躍していたのかもしれません。
いろいろ想像すると面白いですよね
。
馬やラクダなどの動物の表現も写実的でした。
恵陵の俑は、色が褪せて三彩かどうかはわかりませんが、他の陵から出土した俑や枕の中にはきれいな唐三彩がありました。
その唐三彩を模倣して、日本で生産された奈良三彩も美しく、日本もやるなぁという感じです。
遣唐使で唐に行った日本人や、唐から日本に来てくれた技術者たちは、しっかり日本に技術を伝えてくれたんだなと改めて感じました。
鑑真和上を題材にした「天平の甍」という映画を観た時にも思ったのですが、日本に来日した人たちは、たとえば本職が僧侶だとしてもそれだけでなく、生活に必要なその他の技術を取得した技術者たちだったのだなと思います。
たとえば、これはインドの人ですが、6世紀か7世紀頃日本にやってきたという播州清水寺の開祖の法道仙人は、山の中の水のないところに清水を湧かせたということですが、これは地質学のエキスパートということですものね。
遣隋使や遣唐使など、中国から日本に入ってきた技術や文化は、計り知れないほど大きなものだったのだなと思いました。
日本はその技術や文化を取り入れて基礎にして、熟成させ、日本独自の文化に発展させていったのだということがよくわかりました。
この展覧会を観れば、先に観に行った国立奈良博物館の「大遣唐使展」の内容が、より理解できるような気がします。
図録は1500円で、解説が多かったので、この図録も勉強になりましたよ
。
とても興味深い展覧会でした

こちらの博物館では、常設展も藤ノ木古墳の出土物などが展示されており、見応えがあります。
埴輪などが飾られている広々とした中庭もあります。

平城宮の天平人衣装体験に引き続き、またまた皇帝と后のコスプレをさせてもらいました(笑)。
こちらはフェイクのものですが、本物の頭飾りは本物の宝石ですごく豪華なものだったのでしょうね。
皇帝やお后は、頭、重かっただろうな(笑)。
いろいろ勉強になり、かつ、楽しい展覧会でした
。
奈良県立橿原考古学研究所附属博物館
住所:奈良県橿原市畝傍町50-2 TEL:0744-24-1185
開館時間:9時~17時(入館16時半まで) 休館日:会期中無休(通常は月曜、月曜日が休日にあたる場合は、翌日休館。年末・年始(12月28日〜1月4日)。臨時休館日あり)
唐招提寺の鑑真和上・御影堂障壁画の特別開扉と、薬師寺の玄奘三蔵院伽藍の壁画展、東塔特別開扉を拝観しにいったのですが、その帰りに、このブログのコメントでお勧めいただいた奈良県立橿原考古学研究所附属博物館の「大唐皇帝陵展('10.4.24~6.20 日曜まで。入館料1200円)」にも行ってきました。
展覧会の方は会期があるので、先に紹介させていただきますね。

私たちは唐招提寺や薬師寺からだったので、橿原考古学博物館へは近鉄の西ノ京駅から畝傍御陵前(うねびごりょうまえ)駅で下車して行きました。
畝傍御陵前からだと、徒歩5分ぐらいで行けますし、ところどころに道案内もあってわかりやすかったです。

橿原考古学研究所附属博物館へは、大昔に行ったことがあるきりで久しぶりなのですが、なんかだいぶんきれいになったような(笑)。
玄関には、今回の展覧会「大唐皇帝陵展」に展示されている、ポロをしている壁画の絵が描かれています。
中に入っていろいろ観たのですが、やっぱり中国の皇帝陵は規模が大きいですね

「山に因りて陵と為す」といわれているように、唐陵の多くは山全体を陵としているため、中の墓室も広くて、その分壁画も大きくて多い。
キトラ古墳や高松塚古墳の四神の壁画を見たとき、思ったより小さいなと思ったのですが、今回の展覧会で展示してあった恵陵出土の青龍と白虎の壁画の模写は、龍も虎も体長6mですからね~。
すごいです。
でも、描かれている絵自体は、キトラや高松塚の壁画によく似てました。
キトラや高松塚の壁画は、唐の時代の影響を受けていることは明らかでしょうね。


今回展示の恵陵の出土物では、色や造形の美しい俑(よう。墓所に納められる古代中国の人形)が多かったです。
チラシにある「跪拝俑」や、馬に乗った女性の「加彩騎馬女子俑」など珍しかったです。
中国のこの時代、女性も馬に乗っていたんですね。
もしかして、主の遠征の時など、女性も一緒に馬に乗ってついていったのでしょうか?
「加彩男装女子立俑」というのもありましたよ。
この時代の女性は、男性並みに活躍していたのかもしれません。
いろいろ想像すると面白いですよね

馬やラクダなどの動物の表現も写実的でした。
恵陵の俑は、色が褪せて三彩かどうかはわかりませんが、他の陵から出土した俑や枕の中にはきれいな唐三彩がありました。
その唐三彩を模倣して、日本で生産された奈良三彩も美しく、日本もやるなぁという感じです。
遣唐使で唐に行った日本人や、唐から日本に来てくれた技術者たちは、しっかり日本に技術を伝えてくれたんだなと改めて感じました。
鑑真和上を題材にした「天平の甍」という映画を観た時にも思ったのですが、日本に来日した人たちは、たとえば本職が僧侶だとしてもそれだけでなく、生活に必要なその他の技術を取得した技術者たちだったのだなと思います。
たとえば、これはインドの人ですが、6世紀か7世紀頃日本にやってきたという播州清水寺の開祖の法道仙人は、山の中の水のないところに清水を湧かせたということですが、これは地質学のエキスパートということですものね。
遣隋使や遣唐使など、中国から日本に入ってきた技術や文化は、計り知れないほど大きなものだったのだなと思いました。
日本はその技術や文化を取り入れて基礎にして、熟成させ、日本独自の文化に発展させていったのだということがよくわかりました。
この展覧会を観れば、先に観に行った国立奈良博物館の「大遣唐使展」の内容が、より理解できるような気がします。
図録は1500円で、解説が多かったので、この図録も勉強になりましたよ

とても興味深い展覧会でした


こちらの博物館では、常設展も藤ノ木古墳の出土物などが展示されており、見応えがあります。
埴輪などが飾られている広々とした中庭もあります。

平城宮の天平人衣装体験に引き続き、またまた皇帝と后のコスプレをさせてもらいました(笑)。

こちらはフェイクのものですが、本物の頭飾りは本物の宝石ですごく豪華なものだったのでしょうね。
皇帝やお后は、頭、重かっただろうな(笑)。
いろいろ勉強になり、かつ、楽しい展覧会でした

奈良県立橿原考古学研究所附属博物館
住所:奈良県橿原市畝傍町50-2 TEL:0744-24-1185
開館時間:9時~17時(入館16時半まで) 休館日:会期中無休(通常は月曜、月曜日が休日にあたる場合は、翌日休館。年末・年始(12月28日〜1月4日)。臨時休館日あり)
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