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映画「シャッターアイランド」('10.5.1 Sat)

 この日2本目の映画は、レオナルド・ディカプリオ主演の「シャッターアイランド」('10年15本目)です。

sisland1.jpg sisland2.jpg

 う~ん、この映画、上映前にツェルナー錯視など数種の錯視を見せ、「登場人物の目線や仕草にも注目しましょう」というテロップが入って、ちょっと映像に惹きつけようとしすぎです。
 ラストがよくあるパターンなので、注意を他にもっていかせたかったのかもしれませんが、そんなことをしなくても、心理劇として十分説得力のある作品なりうるのに、余計なことをしてしまって、かえって肩透かしのような結果になってしまい、もったいない映画になってました。

 私は面白い(「興味深い」という意味も含めて)映画というのは、伏線に対してちゃんと辻褄をあわせて説明し、「あぁ、なるほど」と人々を納得させる、説得力のあるストーリーをもってる作品のことだと思っています(ストーリー重視派なので)。

 最近、伏線をはりすぎて答えをださずに未消化で終わる映画も少なくない中、この映画は、一応全ての伏線に答えをだしているので、ストーリー的には問題はないのですが、メインを謎解きにしたことで、作品の深みが減じてしまったような気がします。
 錯覚だとか、謎解きだというような先入観などを与えず、そのまま素直に観せた方が、人の弱さ、脆さ、哀しさ、善良さなどがストレートに感じられる印象深い作品になったのではないでしょうか。

 ちなみに私は、結構早い段階である程度予測がついたので、テロップのような見方はせず、普通に観たのですが、なんともいえない気持ちになる哀しい映画でしたね。
 レオナルド・ディカプリオの演技が冴えてました。

 「この映画のラストはまだ見ていない人にはけっして話さないでください」とテロップに流れていたので、詳しく書けばネタバレになりそうで、ちょっと抽象的な感想になってしまいましたが、ラストを含め、いろいろ考えさせられる映画でした。

シャッターアイランド 2009年 アメリカ パラマウント マーティン・スコセッシ監督 138分
 いくら錯視や脳トレが流行りでも、この映画にそれらは蛇足だと思った、Ms.れでぃの勝手な映画採点:68点
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