京都西山寺社巡り③「正法寺」('10.4.6 Tue)

勝持寺を出て、自転車を置いている大原野神社まで戻ってきたのですが、大原野神社の前のお寺は、大きな石や橋があり、桜もきれいに咲いています。
ちょっと寄ってみることにしましょう。
お寺の名前は「正法寺(しょうぼうじ)」です。
真言宗東寺派のお寺で、鑑真和上の高弟の智威大徳が隠世したのが始まりで、天平時代の創建だそうです。
その後、弘法大師がこちらに来られ、42歳の厄除けのため聖観音像を彫られました。
応仁の乱で、このお寺も焼失したそうですが、元和元年(大阪城落城の年)に再興されたとのことです(正法寺のしおりより)。

極楽橋を渡って右を見ると、仁王さんが立っていらっしゃいます。
こちらが門にあたるのでしょうね。
拝観料300円を払って、中に入らせていただきます。


白砂に石が置かれ、いい感じのお庭です。


更に進むと、もっと大きな見事な庭園が広がっています。
「宝生苑」というこのお庭は、東山連峰を借景にして、白砂に大小とりまぜて石が配置され、それが動物や鳥に見えるため、「鳥獣の石庭」と呼ばれているそうです。

このお庭には、いろんな生物がいるみたいですが、さて問題です。
白砂の中央の岩の上にいるのは、何に見えるでしょう?
答えは、・・・調べておきますね(笑)。
(一応、調べました。なんか「?」な感じです(笑)。もし、リクエストがあればお答えしますよ

このお庭、いいですね~。
お天気の良い日にこのお庭を見ると、本当に良い気持ちです。
白を基調に、大小の石でアクセントをつけ、緑の木も配置することにより、洗練されていますが温かみあるお庭になっています。
また、借景をしているため、広々とした空間が広がり、なんか心まで開放されるような気がします。
こういうお庭、好きです。

更に進むと、今度はなんともいえないきれいな緑色の池に、桜が咲いています。
これまた、幻想的なお庭です。
今度は戻って、本堂に方に向かいます。
本堂に向かう廊下などには絵が飾られいましたし、水琴窟があったりして、私たちを楽しませてくれます。
本堂の中の仏様もすごいです。
ご本尊は、三面千手観音さまです。
千手観音像はよくいらっしゃいますが、三面というのは珍しいです。
現在・過去・未来にも目を配ってくださるからだそうです。ありがたいですね。
国の重要文化財に指定されているそうです。
弘法大師作と伝えられている聖観音さまもいらっしゃいました。
優しい感じの仏様です。
こちらの愛染明王さまは、なかなか迫力があります。
薬師如来さまは、落ち着いた雰囲気をたたえていらっしゃいました。
それから、こちらのお寺の大黒さまは走ってらっしゃします。
ちょっと珍しいですよね。
方丈では、地元出身で創画会の日本画家・西井佐代子さん(1947~2000)の襖絵も見れます。
「西山賛歌」といって、西井さんの遺作だということですが、この絵も創画会らしい色使いで、お寺にマッチした落ち着きのあるとてもいい絵でした。


このお寺、良かったです!
見所も多かったし、なんたってお庭がいい!
近かったら、しょっちゅう遊びに来たいぐらい(笑)。
至るところに気配りがされ、私たちを快く迎え入れてくれるような感じのする大変良いお寺でした

正法寺
住所:京都市西京区大原野南春日町1102 TEL:075-331-0105
拝観時間:9時~17時 行き方:JR向日町駅、阪急東向日駅から阪急バス「南春日町」行き「南春日町」下車、徒歩約10分
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