スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

京都 H29年冬の展覧会巡り②

 昨日の続きを書きます。

 huyukyo7.jpg huyukyo8.jpg
 京都文化博物館では「ウッドワン美術館コレクション 絵画の愉しみ、画家のたくらみ 日本近代絵画との出会い」展('17.10.3~12.3まで。入場料1300円)では開催されていました。

 以前にも大丸神戸でウッドワン美術館展を観たのですが、あまりに質の良いコレクションだったので驚愕しました(その時の記事はこちら)。
 久しぶりにそれらの作品を観れると思って楽しみに行ってきました。

 やっぱりこの美術館のコレクションは見応えありますね~。
 今回は、絵の見方がよくわからない人のために簡単な見方も紹介されており、展覧会初心者の人も絵画好きな人も楽しめる展覧会になっていました。
 ただ、展覧会に足を運ぼうと思うぐらいの人なら、見方を教えてもらわなくてもその人の感性に合う作品にきっと出会えると思いますけどね。

 huyukyo9.jpg
 同時開催として、常設展示会場で「木島櫻谷の世界」展('17.10.28~12.24まで)が開催されています。
 このミニ展覧会もすごく良かったです。
 木島櫻谷展は次に紹介する泉屋博古館とタイアップ企画です。

 huyukyo10.jpg huyukyo11.jpg
 ということで、泉屋博古館で開催されていたのは「生誕140年記念 木島櫻谷 近代動物画の冒険」展('17.10.28~12.3まで。入館料800円)でした。

 木島櫻谷は今尾景年のお弟子さんで、写生をしっかりしているため画力があるのですよね。
 描き方が手馴れているというか。
 とくに動物の絵が巧い。

 動物の目が良いのです。
 優しく、かわいく、生き生きしている。
 それはどこからくるのかなと思って見てたら、眼球の光の入れ方に目がいきました。
 やっぱり生き物は目力ですよね。

 今回は私の好きな「寒月」も展示されており、感激しました。
 木の色も部分的に深い青緑で、冬の月光を浴びたような静かな美しさです。 

 その他にも美しい作品がいっぱいで、この展覧会を観て良かったと思いました。

 huyukyo12.jpg huyukyo13.jpg
 最後に紹介するのは、美術館「えき」KYOTOで開催されている「ミュシャ展~運命の女たち~」展('17.10.14~11.26まで。入館料900円)です。

 おなじみのポスターだけでなく、水彩画や素描も含め計150点も展示されている豪華な展覧会でした。

 ミュシャの女性像の魅力は、長くしなやかな布と女性の曲線があいまって優美さと軽やかさを表現しているところではないでしょうか。
 その曲線が周りの文様と絡み、より曲線が活かされるような。
 本当に美しい。

 晩年にはスラブ叙事詩という、かつての甘く華やかな女性像からは想像できないほど重いテーマを描いていますが、それでもミュシャはいつも前を向いて'希望'を描いているように思います。
 その明るさがミュシャの魅力なんだろうなと思いました。

 これで今年(H29年)の京都の冬の展覧会巡りの記事はおしまいです。
 次は比叡山の特別拝観の記事を書きたいのですが、会期終了までに書けるかはちょっとわかりません。
 書けたらいいなぁ。
 
京都文化博物館
 住所:京都市中京区三条高倉  TEL:075-222-0888
 開館時間:10時~18時(金曜19時半まで。入場は各30分前まで) 休館日:月曜(祝日の場合は翌日休館)

泉屋博古館
 住所:京都市左京区鹿ヶ谷下宮ノ前町24 TEL:075-771-6411
 開館時間:10時半~17時(入館は16時半まで) 休館日:月曜(祝日の場合は開館、翌日代替休)、展示替期間、展覧会の会期中にも臨時休館日がある場合有り。

美術館「えき」KYOTO
住所:京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 JR京都伊勢丹7階隣接 TEL:075-352-1111(大代表)
 開館時間:10時~20時(入館は閉館30分前まで)
スポンサーサイト

京都 H29年冬の展覧会巡り①

あっという間に月日が経つので、記事が全然間に合わず、もう既に終わってしまってる展覧会も多いのですが、2回に分けて簡単に書いておきたいと思います。

 huyukyo1.jpg huyukyo2.jpg
 京都国立近代美術館では「岡本神草の時代展」('17.11.1~12.10まで。観覧料1000円)が開催されています。
 
 今回の岡本神草や甲斐庄楠音など大正時代のデロリ系の絵は私はもともと結構好きなんですが、今回、神草の作品をまとめて見ると、初期の頃は神草は何を描きたかったのかな?と思っていたら・・・

      huyukyo3.jpg
 この「口紅」。
 そう、これこれ。
 この画家はちょっと毒を含んだようなデロリ系の美人が魅力的なんですよね。

 その後、菊池契月に師事し、上品な美人画を描いていきます。
 その作品も美しくて私は好きなのですが、デロリから上品になぜ方向転換をしたのかなと思いました。
 神草は38歳という若さで亡くなっています。
 もう少し長生きしてもらって、目指すものは何だったのか見てみたかったなと思えた展覧会でした。

      huyukyo4.jpg
 中信美術館では「石本正 裸婦素描展-ヴィーナスを求めて-」が開催されています('17.10.26~12.10まで。入場無料)が開催されています。

 石本正さんの作品はやはり女性が美しい。
 今回は素描の作品でしたが、繊細さと安定感が混在する女性像は魅力的です。
 それに肌の質感が良いです。
 
 石本さんが亡くなって2年が経ちますが、生前から変わらず恒例として石本さんの展覧会が開催されるのはすごく嬉しいです。
 これからも楽しみにしています。

 huyukyo5.jpg huyukyo6.jpg
 細見美術館で開催されているのは「末法-失われた夢石庵コレクションを求めて」展('17.10.17~12.24まで。入館料1300円)です。

 「末法」だなんて、なんかすごい展覧会名ですが、仏像や絵画、経典など仏教美術を紹介している展覧会です。

 井上馨旧蔵の「弥勒菩薩立像」は優しい弥勒さまで、衣の彫りがきれいでした。
 益田家旧蔵の「愛染明王像」は、迫力がありました。
 旧新田棟一コレクションの「如意輪観音坐像」は、小さいですが優美でした。

 そして絵画では、与謝蕪村の「枯木叭々鳥」や円山応挙の「驟雨江村図」が良かったのですが、長谷川等伯の「四季柳図屏風」が金地に柳がシンプルながら美しかったです。

 やっぱり仏教美術は落ち着くなぁと思えた展覧会でした。

残り3つの展覧会はもう会期は終了しているのですが、記事にはしたいと思います。
 他にもいろいろありますので、できたら早くにね。

京都国立近代美術館
 住所:京都市左京区岡崎円勝寺町 TEL:075-761-4111
 開館時間:9時30分~17時(入館は16時30分まで)休館日:月曜(月曜日が休日にあたる場合は、翌日が休館)、年末・年始、展示替え期間

中信美術館
 住所:京都市上京区下立売通油小路東入西大路町136-3 TEL:075-417-2323
 開館時間:10時~17時(入場は16時45分まで) 休館日:月曜、展示替期間

細見美術館
 住所:京都市左京区岡崎最勝寺町6-3 TEL:075-752-5555
 開館時間:10時~18時(入館は17時半まで) 休館日:月曜(祝日の場合、翌火曜日)

東京 文化の日展覧会巡り②('17.11.3~11.4)

 もっと早くに書こうと思ってたのにまたもや遅くなってしまいました。
 でも時間がないので感想も単純になりますが、東京文化の日の展覧会巡りの続きです。

tobun13.jpgtobun14.jpg 
 行ってきたのは大田区立龍子記念館です。
 川端龍子が好きで、時間がなくて記事にはしていませんが、今年の7月に山種美術館で開催された「川端龍子-超ド級の日本画-」展も観に行ったのです。
 (この他にアルチンボルド展や芸「大」コレクション展、水墨の風展、椿貞雄展も観ました。)
 その時に龍子記念館で11月に「川端龍子没後50年特別展 龍子の生きざまを見よ!」展('17.11.3~12.3まで。入館料500円)が開催されると知って今回行ってきたという次第です。

 龍子が活躍しはじめた頃の作品から、横山大観・川合玉堂との競演、それから奥さんと息子さんを弔うための巡礼のスケッチなどのコーナーに分かれています。
 
 迫力のある大きな作品が展示されており、わぁと思います。
 「南飛図」は、自分の視点がどこなのかと思う不思議な絵でした。
 大観と玉堂との競演も良かったなぁ。
 巡礼のスケッチは関西が多く、私も行ったと思いながら見ました。

 大胆さと繊細さを併せ持った龍子の絵は、やっぱり好きだなと思えた展覧会でした。
 良かったです。

 tobun15.jpg tobun16.jpg
 出光美術館では「江戸の琳派芸術」('17.9.16~11.5まで。入館料1000円)開催されてました。
 
 この展覧会は雅で美しかった~。
 ほぼ酒井抱一と鈴木其一の作品ばかりで、わくわくしながら観れました。
 
 花の絵がとにかく美しい!
 花そのものと配置と余白、色のバランスが良い。
 いつまでも観ていたいと思える展覧会でした。

  tobun17.jpg
 東京国立近代美術館と西洋美術館の常設展示が、11/3は文化の日で無料観覧日でした。

tobun18.jpg
 東京国立近代美術館では東山魁夷の作品がまとて観れました。
 なかなかこういう機会はないので良かったです。

 めちゃめちゃ簡単になりましたが、これでおしまいです。
 もう終わってしまった展覧会ばかりですが、どれも良かったです。

大田区立龍子記念館
 住所:東京都大田区中央4-2-1 TEL:03-3772-0680
 開館時間:9時~16時半(入館は16時まで。龍子公園は10時、11時、14時案内公開)
 休館日:月曜

出光美術館
 住所:東京都千代田区丸の内3-1-1帝劇ビル9階 TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
 開館時間:10時~17時(金曜は19時まで。入館は各閉館時間の30分前まで)
 休館日:月曜(月曜が祝日か振り替え休日の場合は開館)、年末年始、展示替期間

東京国立近代美術館
 住所:東京都千代田区北の丸公園3-1 TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル) 
 開館時間:10時~17時(金・土は20時まで開館、入館は各30分前まで)
 休館日:月曜(祝日又は振替休日に当たる場合は開館)、展示替期間、年末年始
 

東京 文化の日展覧会巡り①('17.11.3~11.4)

少し前の話になりますが、今年の文化の日に東京に行って展覧会巡りをしてきました。
 本日(11/26)終了の展覧会や、もう終わった展覧会もありますが、2回に分けて記載しておきたいと思います。

 tobun1.jpg
 東京国立博物館平成館で開催されている「興福寺中金堂再建記念特別展 運慶」展('17.9.26~11.26まで。観覧料1600円)です。
 この展覧会は今回の旅行の最大目的の1つで、すごく楽しみにしていました。

 tobun2.jpg tobun3.jpg 
 運慶は鎌倉幕府の御用達仏師になり関東に移ったので、関東に運慶作の仏像がたくさんあり、その仏さまたちを今回見られると勝手に思っていたのですが、現存する運慶作、あるいはその可能性の高い仏像ってたった31体しかないのですね
 今回の展覧会ではそのうちの22体が展示されていたのですが、関西のお寺の仏さまが結構多く、関西以外に在住の方には申し訳ないのですが、見慣れた作品が多くちょっと拍子抜けしました。
 それでも展覧会は良かったですけどね

 tobun4.jpg tobun5.jpg
 今年、奈良国立博物館では「快慶」展('17.4.8~6.4まで。観覧料1500円)が開催されていました。
 運慶と快慶は、慶派の基礎を築いた康慶の兄弟弟子(運慶は康慶の息子)になりますが、2つの展覧会を観て2人の仏像の違いが少しわかったような気がします。
 よく言われているのが快慶の静と運慶の動。
 私もやっぱりそこが大きな違いかなと思いました。

 快慶の仏像は穏やかで美しい
 仏さまは永遠にそこにいらっしゃって、永遠の美をもってずっと私たちを優しく見守ってくださっていると感じます。
 運慶の仏像は天部が多く、実際に助けに駆けつけてくださるようなアクティブさがあります
 表情も豊かで、八大童子などは不遜にもかわいいと思ってしまうような親近感を感じます。

 絶対的な存在として不動で見守ってくださる仏さまと、助けて欲しい時に加勢にきてくださる仏さま、人々の心にはどちらも必要です。
 運慶、快慶2人揃って慶派なのだなと2つの展覧会を観て思いました

 運慶展の話に戻りますが、この展覧会で観れて良かったなと思ったのが、海住山寺の四天王立像です。
 このお寺は車がないと非常に行きにくい場所にあり(結構きつい坂道をずっと上っていかないといけない。おまけにバスの便が少ない)、以前行った時は特別拝観時しか観れないことを知らなくて、せっかく苦労して行ったのに建物しか見れなかったという苦い思い出があったのですが、まさかここでお目にかかれるとは思いませんでした。
 小さいですが色がすごくきれいで、このサイズで玉眼が入っておりスゴイ!と感動しました

 他にも美しく生き生きした仏像がたくさんあり、やっぱり慶派の仏像は好きだなと思えた展覧会でした
 
 tobun6.jpg tobun7.jpg
 東博の表慶館で開催されている「フランス人間国宝展」('17.9.12~11.26まで。観覧料1400円)も観てきました。
 日本の人間国宝にならい、フランスでも「メートル・ダール」という称号が1994年につくられたそうで、13人のフランス版人間国宝さんと2人の次期人間国宝さんの作品を紹介する展覧会です。

 ジャンルは陶芸や各細工物など様々ですが、私が良いなぁと思ったのはミシェル・ウルトーさんの傘です。
 実用品ではないのが多かったのですが、どれもかわいいのです。
 見ているだけで楽しくなりました

 ジャン・ジレルさんの天目茶碗がずらっと並べてあったのも壮観でした。
 
 フランスの伝統工芸も日本の工芸と似ていて、どこの国でも伝統工芸品には美の共通項があるのだろうなと思えた展覧会でした

 東博ではこの他に、本館、法隆寺宝物館と東洋館にも行きました。
 法隆寺宝物館と東洋館は初めて行ったのですが、法隆寺の宝物がこんなにたくさん東京に移されていたとは知らずびっくりしました
 でもきれいに整理され展示されていたので、法隆寺に置いておくよりかえって良かったかもと思いました
 東洋館ではカンボジアのクメールの彫刻が良いなと思いました。
 本館は時間の関係でざっと見ただけで終わりました。
 すごいコレクションが並んでいたのにもったいなかったです

 tobun8.jpg tobun9.jpg  
 東京藝術大学大学美術館にも行きました。
 「東京藝術大学創立130周年記念特別展 皇室の彩 百年前の文化プロジェクト」展('17.10.28~11.26まで。観覧料1000円)が開催されています。

 この展覧会は大正から昭和初期に皇室に献上された美術工芸品を紹介していますが、どれも素晴らしく美しくて良かった~!
 
 やっぱり皇室に献上することを意識してつくるということは、自分の持てる技術を最大限に引き出して制作されるので、出来栄えがすごいですね。
 なんか感嘆のためいきしかでませんでした。

 あまりにどれも素晴らしすぎて感想も書けないのですが、どれか1つ好きなものを選べと言われれば津田信夫(つだ しのぶ)さんの「鋳金飾壺 銀象嵌文様」ですかね。
 黒く丸みのある八角形のボディに金の蓋がすごく素敵でした

 皇室への献上品ということで、最高の技術をもってつくられたということはもちろんですが、それ以上の作家の想いが伝わるような展覧会でした。
 良かったです

 tobun10.jpg tobun19.jpg
 同じく藝大美術館で「菅野健一 退任記念展」('17.11.3~11.12まで。入場無料)が開催されていたので見てきました。
 私は存じ上げないのですが、藝大の工芸科染織の先生みたいで、きれいな布からちょっと不思議な生き物をつくられていました。

 tobun12.jpg
 部屋にいろんな生き物がワイワイ楽しく集っているようで、部屋に入った私たちをも迎えてくれるような感じです。
 なんとなく楽しかったです

 藝大美術館の皇室の彩展と東博のフランス人間国宝展は最終日の今日(11/26)は17時までですが、運慶展は21時までみたいです。
 運慶展は私が行った時も入場制限がありましたし、混雑しているかもしれませんがオススメの展覧会ですよ
 
東京国立博物館
 住所:東京都台東区上野公園13-9 TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
 開館時間:9時半~17時(入館は30分前まで。毎週金・土曜日、11/2は21時まで開館。時期により開館時間の変更あり)
 休館日:月曜(ただし月曜日が祝日または振替休日の場合は開館し、翌火曜日に休館、GW期間とお盆期間中(8月13日~8月15日)は、原則として無休)、年末年始(12月26日~1月1日。毎年変動あり)

東京藝術大学大学美術館
 住所:東京都台東区上野公園12-8 電話:050-5525-2200(代表)
 開館時間:9時半~17時(入館は16時半まで。展覧会により開館時間の延長あり。)
 休館日:展覧会の開催会期以外は閉館。展覧会中は基本月曜休館)

兵庫 姫路と神戸の展覧会

前回の「不染鉄」展に引き続き、今日(11/5)で会期終了の展覧会の紹介をしますが、もう間に合いませんので自分の記録用に
 
 nh4.jpg
 姫路市立美術館で開催されているのは「リアル(写実)のゆくえ」」展('17.9.23~11.5まで。観覧料1000円)です。

 「高橋由一、岸田劉生、そして現代につなぐもの」というサブタイトルにもあるように、美術界の写実は高橋由一が洋画の写実表現を導入し、その後、大正期の岸田劉生に引き継がれ、現在写真のような細密描写に移行しています。
 由一の写実表現が移入されてから150年とのことで、写実の流れを諦観する展覧会です。

 nh5.jpg nh6.jpg
 最初に由一の「鮭」と礒江毅の「鮭-高橋由一へのオマージュ-」が並べて展示されています(チラシ左)。
 頭の中で由一の鮭ってすごくリアルとの記憶があったのですが、礒江の鮭と並べて観ると礒江の方がリアルで、由一のはそれほどではありませんでした。
 ですが、存在感は由一の方があると私は思います。
 前に礒江の展覧会を観た時にも思ったのですが(その時の記事はこちら)、礒江の作品はリアルすぎて無機物になり、個の質量も風化され軽くなっているような印象です。
 俗っぽく言えば、由一の方は干物の旨味が出て美味しそうですが、礒江の方は脂も落ちてカスカスで食べるところが少なそうと思うのは私だけでしょうか(笑)。

 作品は時代別に展示されており、あまり難しく考えず一つずつ作品を楽しんできたのですが、由一や劉生の写実と礒江のようなスーパーリアルの現代の写実とはやっぱり違うと思いました。
 由一や劉生の系統の写実は、描かれない部分は見る方の感性で補完されるところがあり余裕があるのですが、現代の緻密に近い写実は、他者の補完を許さず終わりのない完璧さを一人で追求しているようで、まるで苦行を見せられているように感じ、私はちょっとしんどいです。

 美しいもの、記憶にとどめたいものをできるだけリアルに描いて残したいという気持ちはわかるのですが、写真ではなく人間の手で描かれていると、無限の物体や風景が小さなキャンバスの中に押し込まれているようで閉塞感を感じてしまうのです。
 ただ、写真ならそれほど閉塞感を感じないということは、写真はその「時」を写し取っているという固定観念があるからかもしれず、それなら絵から受ける違和感も見る方の問題なのかなとも思います。
 
 いろいろ書きましたが、現代の画家のスーパーリアルさは技術的にはすごいと思いますし、なんやかやといっても写実には興味があります。
 由一から現代までの写実表現を堪能できる展覧会で楽しめました

 nh7.jpg nh8.jpg
 次に紹介するのは、神戸ゆかりの美術館で開催されている「萩尾望都 SF原画展 宇宙にあそび、異世界にはばたく」展('17.9.9~11,5まで。入館料900円)です。

 ご存知、大御所漫画家・萩尾望都氏の原画展です。
 萩尾望都といえば「ポーの一族」が有名ですが、今回はSF作品の原画展ということで、ポーの一族の作品はありません。
 でも私は当時ポーの一族にはあまり興味がわかず、萩尾作品で最初に面白いと思ったのが「11人いる!」だったので、その原画が見れて良かったです

 nh9.jpg
 でも一番好きなのは、「百億の昼と千億の夜」です。
 私は昔から神話やミステリックな話が大好きで、阿修羅王やシッタータ、弥勒、プラトンなど東西の宗教や偉人がわんさかでて、舞台がアトランティスや宇宙で、私の好きな要素がてんこもりなので好きにならないわけがない(笑)。
 原作は光瀬龍の小説で、この設定でよくまとめあげたなと感心します。
 小説の方は学生の頃友達に貸したまま未だに返ってきません(笑)。
 ということで、今回は大好きだった作品の原画が見れて感激です

 1970年代は少女マンガでSFというのはまだ普及していませんでしたが、外国のSF小説を読んでSF好きになった読者は男女ともに確実に増えていた時代なので、ニーズはあったと思います。
 ですが今回の展覧会を見て、萩尾作品がすごいなと思ったのは、作品の設定がしっかりしていることです。
 想像であってもあやふやな知識でちゃっちく描かれたのでは満足しない人も少なくなかったでしょう。
 逆に、設定がしっかりしているため、多少難しくても読者を惹きつける力強さが作品にはあるように思いました。

 なんかあらためて萩尾漫画を読んでみたくなった展覧会でした

 nh10.jpg
 最後に紹介する展覧会は、神戸市立小磯記念美術館で開催されている「ユニマットコレクション フランス近代絵画と珠玉のラリック展-やすらぎの美を求めて-」展('17.9.16~11.12まで。入館料800円)です。

 nh11.jpg nh12.jpg 
 この展覧会はユニマットグループの創業者・高橋洋二氏が収集したコレクションを紹介した展覧会です。
 サブタイトルどおり、穏やかで優しげな絵が多かったです。
 見ていてやすらぎました

 ルノワールやドガ、コローやミレーなど有名どころの作品が揃っているのですが、あまり知らない画家の作品もあり、それが結構良かったです。
 アルベール・ガブリエル・リゴロの「ソローニュの霧氷」やエミール・シャルル・ランピネの「川の風景」などきれいでした。
 カミーユ・ボンボワの「醸造所の見える風景」は、森の奥に小さく館が見え、まるでおとぎ話の中に出てくるような風景です。

 キース・ヴァン・ドンゲンの女性って好みなのですが、今回の「婦人の肖像」も美人でした。
 それに藤田嗣治の「バラ」は、初めて観ましたが茎が曲がっていて美しいというものではありませんが、印象に残ります。

 ルネ・ラリックの作品も20数点出展されており、その中で私は「蝶」という花瓶が、上品ですが形が面白く気に入りました。

 自分の好きな美術品に囲まれて過ごす時間は至福の時だろうなと思える展覧会でした。
 今まで公開されていなかったコレクションだそうで、見せてくださってありがとうと言いたいです。
 この展覧会は11/12まで開催されていますので、今ならまだ間に合いますよ

姫路市立美術館
 住所:姫路市本町68-25 TEL:079-222-2288
 開館時間:10時~17時(入場は16時半まで) 休館日:月曜(祝日を除く)、祝日の翌日、年末
年始(12月25日~1月5日)、展示替えなどで臨時休館あり

神戸ゆかりの美術館
 住所:神戸市東灘区向洋町中2-9-1 TEL:078-858-1520
 開館時間:10時~18時(入館17時半まで)、休館日:水曜、年末年始(12月29日~1月3日)

神戸市立小磯記念美術館
 住所:神戸市東灘区向洋町中5-7 TEL:078-857-5880
 開館時間:10時~17時(特別展開催中の金曜日は18時まで。入館は閉館の30分前まで)
 休館日:月曜、年末年始(12月29日~1月3日)他(開館時間、休館日は臨時に変更する場合
あり)
プロフィール

Ms.れでぃ

Author:Ms.れでぃ
関西を中心にお話します。
基本的には、遊びに行って、お昼を食べて、おみやげに家で食べれるものを買って帰るというパターンになっています。(最近パターン通りになっていませんが)
ローカルネタになりますが、訪問していただけるとうれしいです。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カレンダー
01 | 2018/02 | 03
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 - - -
FC2カウンター
ブログラム
時間
検索フォーム
リンク
ご注意
◎当ブログに掲載している文章・写真等の無断転載を固く禁止します。 ◎記載の価格は訪問時のもので、現在の価格とは違っている場合がありますのでご注意を。
RSSリンクの表示
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。