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美術館「えき」KYOTO「イッタラ展」

 この頃、本に追われています。
 図書館で予約していた本が次々来るのです。
 予約した時は気にしてなかったのですが、どれもボリュームのある本ばかり。
 つい一昨日まで読んでいた本は700ページ弱で、全然面白くなくて進まないながらも頑張ったのですが時間切れで、結局読み終わらず返却。
 でも、解放されて少しホッとしていたら、また予約の本が届いたとの知らせが。
 予約してから何か月も経つ本ばかりなのに、来る時は次々と来るものなのですね^^;
 
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 ところで、京都駅の美術館「えき」で開催されている「イッタラ展 フィンランドガラスのきらめき」展('24.2.17~3.29まで。入館料1000円)を観てきました。

 フィンランドのイッタラ村のガラス工場からスタートしたブランド・イッタラ(iittala)社の歴史と製品を紹介する展覧会です。

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 会場に入ってすぐのところと出口近くのところに写真撮影OKのコーナーがあり、こちらが入口近くに飾られていたものです。

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 約10年前に「フィンランド・デザイン」展(その時の記事はこちら)でも紹介されていて、その時も目を惹いたアルヴァ・アアルト(Alvar Aalto)がデザインした花瓶・アアルト ベースは今回も展示されていました。

 今回の展覧会では、アアルトをはじめ、歴代のデザイナーやクリエイターの紹介や、製造方法についての映像も流されていて、こんな風に作ってるんだと知りました。
 アアルト ベースは鋳型があって、そこにガラスを流し込み作られるのですが、木の型もあり、木型で作られたものは金属製の型で作られるものとは少し違う風合いがでて良いそうです。

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 こちらは出口付近の写真OKのものです。
 オイバ・トイッカ(Oiva Toikka)がデザインした鳥のオブジェのシリーズで、バード バイ トイッカ(Birds by Toikka)がずらりと並んでいました。

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 鳥は1つ1つ手作りなのだそうですよ。
 鳥の形とくちばしのところが職人さんの腕の見せ所みたいです^^

 イッタラの食器はすごくシンプルで、鑑賞用ではなく普段使いできるところが良いです。
 それでも、氷をイメージして作られたタピオ・ヴィルカラの作品は、本当の氷みたいに美しい。
 この器にアイスキューブを入れたら、氷が一層美味しく感じられるだろうなぁと思いました。
 あっ、やっぱり使うことを前提に見ていますね(笑)
 シンプル イズ ベストというのはこういうことなのだなと思った展覧会でした^^
 
美術館「えき」KYOTO
 住所:京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 JR京都伊勢丹7階隣接 TEL:075-352-1111(大代表)
 開館時間:10時~19時30分(入館は閉館の30分前まで)

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奈良県立美術館「不染鉄」展

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 奈良県立美術館で開催されていた「漂泊の画家 不染鉄~理想郷を求めて」展('24.1.13~3.10まで。入館料1200円。会期は終了しました)に行ってきました。
 2017年に不染鉄展を観て感動したので、今回も絶対に観に行こうと思っていた展覧会です。
 ですが、ケガでしばらく遊びに行ける状態ではなかったので「行けるか!?」と気を揉んだのですが、会期終了ギリギリに行けました。
 とはいえ、記事の方は間に合いませんでした、スミマセン。
 でも、何年かに一度は開催されると思うので、今回の感想も書き残しておこうと思います。
 
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 不染 鉄(ふせん てつ、1891-1976)は、大正から昭和にかけて活動した日本画家です。
 この画家の描く絵は能弁です。
 描きたいと思ったものを全て画布の中に収めたいという感じで、細かくぎっしり描かれていて、閉ざされた世界が完結しているように見えるのに閉塞感がなく、その温かい世界に入りたくなります。

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 能弁なのは絵だけでなく、絵の中に文章もいっぱい書いてあります。
 上の絵は「仙人掌」(チラシからの抜粋。ちなみに題名はサボテンと読みます)という作品で、写真ではわかりにくいですが、下に文章がびっしり書かれています。
 それも緑色で、絵の邪魔にならないように。

 文章が書いてある絵はたくさんあり、展覧会のキャプションには絵に書かれた文章が読みやすいように載せてあったのですが、絵のどこに文章が書かれているの?と探すぐらい目立たないように書かれています。
 文章も書きたいけれど、メインは絵だということなのでしょうね。
 その内容は、絵を描いた状況なり、心情なりというもので、絵日記みたいな感じのものが多かったです。
 
 前回の展覧会では、絵と文章から哀愁のようなものを感じました。
 ですが、今回の展覧会の解説で、不染鉄は寂しいこともあったでしょうが、決して孤独ではなかったとあり、それを知って私も安心したのか、今回は哀愁より時間の経過を感じました。

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 こちらもチラシの抜粋ですが、左の絵が「南海之図」、右が「秋声」です。
 南海之図の場所が何枚も展示されていて、絶海の孤島だったようなところが、段々と拓けて景色が変わっていくのが見れました。
 また、秋声のような家の絵もたくさんあったのですが、家から漏れる灯りの色がだんだんと明るくなり、ランプや裸電球のような暗さから蛍光灯の明るさに変わったのだなということがわかります。

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 不染鉄の生きた時代は戦争もあり、暗い日々もあったのでしょうが、誰もが持っている古き時代の良き思い出をそっと思い起こさせてくれる、そんな展覧会でした。
 良かったです。
 
奈良県立美術館
 住所:奈良市登大路町10-6 TEL:0742-23-3968 
 開館時間:9時~17時(入館は閉館の30分前まで)
 休館日:月曜(祝日の場合は開館し、その翌平日休館)、年末年始(12/28~1/4)、展示替え期間


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京都 国立近代美術館「ファイバーアート」展

 この前から約2週間お休みさせてもらいました。
 しょうもないところでこけてしまいトホホだったのですが、ようやく治ってきました。
 心配して温かいコメントをくださった方々、ありがとうございました。
 落ち込んでいたのですが、元気をいただきました^^

 さて、2月の中頃にいろんな展覧会に行って記事にしようと思っていたのですが、今となってはほとんどが会期終了になってしまいました(T_T)
 かろうじて間に合いそうな京都国立近代美術館で開催されている「小林正和とその時代―ファイバーアート、その向こうへ」展('24.1.6~3.10まで。観覧料1200円)の紹介をしたいと思います。
 
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 「ファイバーアートって何?」、「小林正和って誰?」という状態で観に行ったのですが、この展覧会、めちゃ面白かった!

 ファイバーアートとは、簡単にいうと繊維を使ったアート(字面そのままでスミマセン笑)で、小林正和さんは日本におけるファイバーアートのパイオニアなんだそうです。
 小林さんはとくに「糸」を使った作品が多かったです。

 会場は写真撮影OKだったので、ここから先は写真でお見せしますね。

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 こちらは「WIND-4」という作品です。
 綿と麻の糸を綴織にした作品で、写真で伝わるかどうかわかりませんが、正面から見ると起伏のある立体的なものに見えます。

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 ですが、実際は織ったものを少し重ねてあるだけで、ほとんど起伏はありません。
 錯視(目の錯覚)がおこるデザインなのです。
 このような青海波(せいがいは)の模様は、錯視がおきやすいです。

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 この写真だと、奥の「吹けよ風」が平面だということがわかりやすいですかね?
 紫の作品も少し立体的に見えるかもしれませんが、こちらも実際は平面です。
 小林さんの作品は錯視手法を使ったものも多かったです。
 この写真の手前の白い物体は、見える通り立体です(笑)
 でも、これも糸で作られているのですよ。

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 こちらがそのアップです。
 糸というよりかは細い紐の集合体みたいですが、紐も糸を撚り合わせたものですからね。
 では、なぜ糸がこんなしっかりした形に?
 実は中に芯が入っているのだそうです。
 糸の柔らかさと相まって、白木の木材のように見えました。

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 巨大コキアのようなオブジェも、竹ひごに絹糸を張ったようなものでできていました。

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 このきれいな壁掛けも

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 糸!

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 この人は、デザインも良いですが、色遣いもきれいです。
 なにより、発想力が豊か。
 糸のことを熟知しながら、糸を当り前以上のものにして、私は糸に対する固定観念を覆されました。
 それどころか、糸の無限の可能性を感じた展覧会でした。
 
 展示数は約100点。
 近くから、遠くから、正面から、横からと、いろいろ視点を変えて見るのも楽しいです。
 オススメの展覧会ですよ^^
 
京都国立近代美術館
 住所:京都市左京区岡崎円勝寺町 TEL:075-761-4111
 開館時間:10時~18時(金曜は20時まで。入館は各閉館の30分前まで)
 休館日:月曜(月曜日が休日にあたる場合は開館し、翌日休館)、年末・年始、展示替え期間 

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京都 堂本印象美術館「大正時代の印象さん」展

 ほんの少し休憩するつもりが、また怠け虫が出てきて、気が付くと前回の記事から1週間以上経ってしまいました。
 展覧会の会期終了が迫ってきたので、旅行記は後にして、先にいくつか展覧会記事を書くことにします。

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 京都の堂本印象美術館では「若き日のロマン、大正時代の印象さん」展('24.12.9~2.25まで。観覧料510円)が開催されています。
 この展覧会、小品ながら初公開の作品も多く、面白かった(興味深い・楽しい)です。

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 この美術館を設立した日本画家の堂本印象(1891-1975)は、京都の造り酒屋の三男坊(9人きょうだいの上から三番目)でした。
 美術の才能があるということで、京都市立美術工芸学校に行かせてもらったまでは良かったのですが、在学中に家業が傾き、その後、父が病気で倒れたため、進学を断念して龍村製織所(現・龍村美術織物)に図案家として就職し、親と弟妹6人を養ったそうです。
 
 印象のデザインしたものはよく売れ、早くも認められて大阪に転勤になりました。
 初めて大阪に行き、日々の生活の中で見たものなどを記録するように写生したものなどが今回展示されていました。

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 上の作品は「島原太夫の絵巻」(チラシ抜粋、部分)です。
 友人・仲間たちと花魁道中を見に行ったのですが、人が多くて慣れない場所で居心地が悪かった様子が文章と絵で描かれており、若者らしい心情が伝わりました。
 大阪では、たくさんの弟妹が待っている実家から離れて、少し羽目を外せたのかもしれませんね^^
 それでも、給料のほとんどは家に仕送りし、自分は夜に人形を彫る内職をして、その代金で生活していたそうです。
 
 働きながらも画家になる夢をあきらめず努力する堂本印象を見て、社長である初代・龍村平蔵は京都市立絵画専門学校(現・京都市立芸術大学)に行くよう後押しをして、印象は画家になったのだそうです。
 調べてみると、龍村平蔵自身も印象と同じような境遇で、若い頃の自分をみるようで印象を応援したくなったのかもしれませんね^^

 職業人になった初めの頃は竹久夢二風の作品も多く、流行を取り入れようとした様子もうかがえます。
 若かりし日の堂本印象の一端を知ることができる興味深い展覧会でした^^

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 6人の作家による京都工芸美術作家展もミニ企画として同時開催されていました。

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 美術館の敷地内には庭があり、2/9~2/12まで9人の華道家による野外いけばな展が開催されていました。
 庭には堂本印象デザインの椅子などが置いてあり、いけばなとのコラボです^^

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 こちらは花よりマスクの方が目立ちますね。

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 椅子も一緒に写したかったので、花をアップにはしませんでしたが、青い花がきれいでした。

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 今はいけばな展は終わっていますが、絵画といけばなとお庭が楽しめた贅沢なひとときでした^^
 
堂本印象美術館
 住所:京都市北区平野上柳町26-3 TEL:075-463-0007
 開館時間:9時30分~17時(入館は閉館の30分前まで)休館日:月曜(祝日の場合は開館し翌平日に休館)、展示替え期間、年末年始(12/28~1/4)


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京都 国立博物館の「辰づくし」展と「春の舞」

 能登半島地震で被災された方々にお見舞い申し上げます。
 一刻も早い復興を願っています。



 正月元日からの大地震で、今も困っている方がたくさんいらっしゃるのに遊びに行くのは気がひけたのですが、昨年から予約していたので出掛けてきました。
 行ってきたのは、京都国立博物館です。

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 こちらでは「京博のお正月 辰づくし-干支を愛でる-」展('24.1.2~2.12まで。観覧料700円)が開催されています。
 京都国立博物館では、毎年お正月企画として、その年の干支にちなんだ作品を集めて展示しています。
 今年は辰年なので、龍を模った古墳時代の鏡、衣類、絵巻物、絵画、蒔絵など28点が展示されていました。

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 その中でも一番迫力があったのが、掛軸や屏風などの絵です。
 こちらは、狩野山楽の「龍虎図屏風」の右隻(部分)です。
 左隻の虎図はちょっとトラらしくなかったのですが、龍図の方は迫力がありました。
 1枚目のチラシの写真の上の龍は高奇峰という人の「昇龍墨意(部分)」ですが、この龍はちょっと頼りなさそうでカワイイ感じでした。
 龍といってもいろいろですね。

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 同時開催の「泉穴師神社の神像」展は仏像コーナーで展示されていました。
 泉穴師(いずみあなし)神社は、大阪の泉大津市にある神社だそうです。
 その神社の神像83躰のうち、80躰が重要文化財に指定されたのですが、劣化が進んでいたため4年かけて修理され、その修理記念として今回26躰が展示されていました。
 全体的に小ぶりな神像が多かったのですが、それは造られた後は人目に触れることのないよう社殿の奥深くに安置されていたからではないかということでした。
 なるほど、83躰全部が大きければ、ものすごく大きな社殿が必要になりますものね。
 ただ、大きさよりもこの数の多さにびっくりです。
 よほど強い願掛けがされたのでしょうか?
 ご利益がありそうです。
 日本を災害等から守っていただきたいです。

 仏像コーナーでは、金戒光明寺の「十一面観音菩薩坐像」が端正ですごく美しかったです。
 見ていると心が穏やかになるような仏さまでした。

 今回の常設展示では、書跡コーナーのお経の字がどれも素晴らしく美しかったです。
 「一字蓮台法華経」や「一字宝塔法華経」は字が美しいだけでなく、一字ごとに蓮台や宝塔が描かれていて、見るだけで有難い気がしました。

 漆芸コーナーは、菊池契月や西村五雲の絵を箱などにした福井豊斎という人の工芸品が良かったです。

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 展示品を堪能した後は、事前予約制の芸妓さんと舞妓さんによる「春の舞」です。
 京都の五花街(祇園甲部、先斗町、上七軒、祇園東、宮川町)のうち、祇園甲部の芸妓さんと舞妓さん3人、三味線と唄担当の方、計5人が来られてました。

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 踊っている最中は写真撮影禁止だったので、踊りが終わってからの写真しかありませんが、芸妓さんきれーい!
 写真はボケボケですが、芸妓さんはきれいオーラが出てました
 舞妓さんもかわいい~!
 写真はありませんが、唄ってられた方の唄と三味線も良かったですよ。

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 最後には京博のPR大使のトラりんも和服姿で登場。
 トラりんの本名は「虎形琳ノ丞(こがたりんのじょう)」、この名前ならいつも和服でないとね^^
 両手に花ならぬ、四方に花で、トラりんは視線をまっすぐに向けられていません(笑)

 京都国立博物館の、トラりんのお正月でした^^
  
京都国立博物館
 住所:京都市東山区茶屋町527 TEL:075-525-2473(テレホンサービス)
 開館時間:9時30分~17時(入館は閉館の30分前まで)
 休館日:月曜日(祝日の場合は開館し、翌日休館)、年末年始

 
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Ms.れでぃ

Author:Ms.れでぃ
主に関西で開催されている展覧会を観に行っています。
ゆるゆる感想を書いていきたいと思います。
ローカルネタになりますが、訪問していただけるとうれしいです。

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